これはSystem Of a Downを超えたか!? Viza 3rdアルバム『Made In Chernobyl』
アメリカはロサンゼルス出身のオルタナティブメタルバンド、Vizaの2010年発売の3rdアルバム『Made In Chernobyl』です。
元々の名前はVisaでしたが、このアルバムから改名したようです。
なお2014年にアルバムを出して以降、現在は無期限の活動休止期間の模様。
System Of a Down譲りの音
一言で言えば、かなりSystem Of a Downに似たサウンド。
SOADのメタル要素を減退させ、代わりに民族音楽要素を強くした、と言えば伝わるでしょうか。
そもそもSOADとの関係は深い
ちなみに、このアルバムのエグゼクティブ・プロデューサーは、そのSOADのサージ・タンキアンです。
元々、彼とはツアーを一緒に回ったり、サージカルストライクレコードに在籍していたりと、育ての親のような存在。
それも納得の音です。
ちなみに、現在はそのレーベル側のページは削除されています。
Vizaの公式ページによると、Architects of MelodyなるレーベルからCDは出ているようですが、詳細は不明。
変態度ではSOADより上か?
とにかく初っ端から凄い。
SOADも変態でしたが、変態度においては上回っているかもしれません。
「ライライラーイ♪ ラリラリラリライライラーイ♪ ラリラリラリライライラーイ♪」
とラリラリ歌う一曲目 "Trans-Siberian Standoff" からしてラリっています。
問題の部分は2分49秒から
そのテンションを保ったまま、二曲目、三曲目と次々に進んでいきます。
この辺りの小気味良さは、SOADのアルバムにも通ずるものがあります。
三曲目の "Viktor" はサージがゲストボーカルとして参加しています。
開始一秒から、印象的なイントロに惹きつけられます。
ポップで変態。メタルな要素はメインではない
非常に濃い楽曲たちにもかかわらず、どこかポップで、思わず口ずさみたくなるメロディーです。
一曲一曲がとても良く出来ています。
次の曲はどんなのだろう、とワクワクします。
SOADの「激しさ」要素を求める方には物足りない部分はあります。
"Prison Song" や "Cigaro" のように疾走する曲はありません。
ですが、「変態」要素を求めるなら間違いなく楽しめると思います。
ジャンル的には「ジプシー・パンク」
ちなみに、彼らは「ジプシー・パンク」というジャンルにも分類されます。
「ジプシー」と呼ばれるロマ民族が奏でる音楽と、パンクロックが融合したジャンルだそうです。
オルタナティブメタルというよりも、こちらの方が近いのかもしれません。