重戦車的サウンド。ドッシリとしたスラッシュメタル。Spellbound 2ndアルバム『Nemesis 2665』
ドイツのスラッシュメタルバンド、Spellboundの2ndアルバム『Nemesis 2665』を紹介します。2007年リリース。
キャリアは15年以上。アルバムは3枚
実はこのバンド、結成は1999年と聖飢魔II。
「ブハハハハ!お前も蝋人形にしてやろうか!」ってヤツですね。
つまり、キャリアは実質15年以上になります。
しかし、現在までにリリースしているアルバムはわずか3枚。
活動休止期間があったことが一因のようです。
- 1stアルバム『Incoming Destiny』 (2005年)
- 2ndアルバム『Nemesis 2665』 (2007年)
- 3rdアルバム『Nothing but the Truth』 (2015年)
のみとなっています。
地に足を付けた音
サウンドとしては、Testamentや最近のExodus、最近のSuicidal Angelsのように、疾走しつつも地に足をつけたような重戦車系。
若手組ではHyadesなどとの共通点も感じます。
初期のExodusやSuicidal Angelsのような、とにかく疾走に次ぐ疾走、早ければ何でも良い!みたいな音ではありません。
軽さもなく、ドッシリとしています。
ちなみにボーカルはダミ声で野太い吐き捨て型。
平均的スラッシュメタルボーカルです。
後半からは正統派×メロデス系の影響も感じられる
スラッシュメタルらしく、リフは基本的にザクザクと刻んでいきます。
時たま、アクセントとして高音弦の音を絡めていくスタイル。
アルバム前半は硬派なスラッシュメタルという印象ですが、インストゥルメンタルである5曲目の "In Mourning" 、続く6曲目 "Mindfucked"、ラストの "Celestial Death / The Nemesis"などからは、Arch Enemyらメロデス系の影響も見られます。
百聞は一見にしかず
とうわけで1曲目の "Pernicious Alliance"。
まぁぶっちゃけ、冒頭のリフはただ刻んでいるだけで新鮮みも面白みもないです。
個人的には、Aメロ、サビ裏などの中音域や高音域を挟んだリフが好きです。
6曲目の "Mindfucked"。
先に述べた、インストゥルメンタルの "In Mourning"に続く曲となります。
これを聴くと、メロデスなんかの影響もあるなぁと感じられるかと思います。
特にサビ。2分30秒以降。どこかで聴いたことあるような。
リフはツインギターでハモったりすることもあり、工夫が見られます。
ギターソロはもうちょっと長く聴きたかったなぁというのが本音。惜しいです。でもメロディアスでGood。
まとめ:これからにも凄く期待
最近は疾走すればいいや、みたいなバンドが目立ちがちなので、こういったドッシリとしたバンドは好きです。
これ!というインパクトのある一曲があるわけではないですが、全体を通してかなり平均点の高いアルバムでした。
2ndアルバムでこれだけ完成度が高いなら、今後さらなる飛躍もあり得るでしょう。