prison & whiskey

不死鳥の如く。何故アイディアが尽きないのか! Paradox 7thアルバム『Pangea』

 

Pangea

Pangea

 

ドイツ出身のヘヴィメタルバンド、Paradoxの7枚目のアルバムです。2016年作。

再結成後のアルバムとしては5枚目となります。解散前よりも再結成後の方が精力的ですね。

 

アルバム名とジャケットが公開されて以降、バンドの所属レーベルであるAFM Recordsの公式YouTubeページにて、先行曲として "Ballot or Bullet" が上げられていました。

その出来が非常に素晴らしいものだったので、発売日を心待ちにしていました。

てか、この曲かっこよすぎだろ!この一曲だけでも元が取れます。

 

さて、アルバムを一聴して感じるのは、相変わらずキレのあるリフの数々です。

素晴らしいものがあります。よくアイディアが尽きないなと関心します。

 

つまらないリフで曲を埋めるだけのバンドが多い中、出し惜しみしないで面白いリフを繰り出していく様は、ベジータ風に言えば「……まるで超リフのバーゲンセールだな……」といったところでしょうか。

 

オープニングナンバーである "Apophis" は、荘厳なイントロから一転して、メロディアスで憂いのあるスラッシュメタルへと変化する曲です。

高速に刻まれつつも、一音一音粒の立ったリフが心地いいです。

「メロディックスラッシュメタル」「メロディアス・スラッシュメタル」とでも形容出来る独特の雰囲気は相変わらずです。

 

 

Tales Of The Weird

全体的に、前作『Tales Of The Weird』のほうがダークというか、激しさがありました。

今作はよりメロディアスになった印象を受けます。

 

それがいい方向に向かっている曲もあれば、ちょっと退屈かな、と感じてしまう曲があるのも事実です。

個人的には、8曲目の "Vale of Tears" など、スロウな曲が若干苦手だったりします。

 

数回聴いた感じでは、個人的には前作のほうが好みです。

特に後半がちょっと弱かったかなぁ、と。

7~10曲目が、7分前後の曲ばかりなんですよね。ちょっと長い。

 

ここに、前作の7曲目 "Slashdead" みたいな5分弱のナンバーがあれば、だいぶ印象は変わった気がします。

 

ですが、相変わらずの高クオリティなアルバムであることは変わりません。

これからも地道で良いですから、活動を続けて、その音を届けて欲しいバンドの一つです。